近年ガソリンスタンドはセルフ式になっているお店が多いので、ガソリンが溢れたらどうすればいいのかと不安になる方も多いのではないでしょうか?
溢れて引火したら、とんでもない事ですからね。そこで、今回は溢れた時の対処方と、溢れる原因について解説していきます。
ガソリンが溢れたらどうする?
ガソリンスタンド(セルフ式)でガソリンが溢れる事は、結構あるんです。
筆者はガソリンスタンドで働いていますが、ガソリンが溢れたと事務所までこられるお客さんは1か月で1回以上。そんな恐ろしいガソリンが溢れたらの対処方を紹介します。
素早く拭き取る
少量であるなら、ガソリンを素早く拭き取れば特に問題はありません。
ガソリンスタンドには、給油機の近くに必ずウエスが置いてあります。そのウエスを使って溢れた箇所を拭いて下さい。車のボディーにガソリンがつくと塗装が剥げる可能性もあるので絶対に拭き取るか、洗車をして下さいね。
大量なら店員さんに伝える
びちゃびちゃ下に垂れて、ガソリンが気化せずに水たまりのようになる状態まで溢れたら即ガソリンスタンドの店員さんを呼んで下さい。
セルフ式は店員さんがいない場合がありますが、給油機には必ずインターホンがあり店員さんは必ず1人事務所で待機しているので焦らずに呼びましょう。
溢れたガソリンは非常に危険です。少しの静電気(点火源)程度でも燃え広がり大惨事になります。
タイヤまで垂れたら?
ガソリンがタイヤまでこぼれてしまったらタイヤの心配される方はいますが、タイヤは大丈夫です。ガソリンはすぐに気化するのでタイヤが変形したりする事はまずないでしょう。
心配なら、中性洗剤を混ぜた水で少し洗い流してあげましょう。
ガソリンが溢れたらすぐに引火するの?
ガソリンは、非常に危険な危険物として指定されています。
少しの溢れくらいならと思いますが、少しでもガソリンは引火して車のガソリンタンクまで引火する恐ろしい危険物だと認識する必要があります。
ガソリンが引火する理由
ガソリンがすぐに引火する理由は、引火点が低い事と揮発性が高い事です。
- 引火点が低い
引火点とは、液体が気体に変化し、空気と混ざって可燃性ガスを形成する温度です。ガソリンの引火点はマイナス40℃以下と非常に低いため、空気中のわずかな熱や火種でも簡単に引火してしまいます。
- 揮発性が高い
揮発性とは、液体が気体に変化するしやすさです。ガソリンは揮発性が非常に高く、気温が低くても常に揮発しています。ガソリンを入れている時に臭いがするのがその証拠です。
絶対に溢れない方法は?
絶対に溢れない方法は満タンになるまで入れない事です。
ガソリンは満タンで走るとそれだけガソリンの重さが加わり燃費が悪くなります。満タン指定せずに、金額や数量指定をして溢れの回避をしましょう。
引火したらしどうなる?
給油中に引火すると、動画でも分かる通り待っていても車のガソリンがなくならない限り引火し続けます。
これは、ガソリンが常に気化しているからなんです。引火したら、すぐに車から離れて店員さんを呼んでください
ガソリンが溢れる3つの原因
1か月に1回はガソリンが溢れたとの報告があるくらい、ガソリンは溢れる物だと認識して給油して下さい。その溢れる原因は大きく3つあります。
- 無理やり入れてる
- キャップ給油又は、よそ見給油
- 機械の故障
無理やり入れてる
溢れる原因で一番多いのが、無理やり車の給油タンクに入れている事が原因です。
これは、継ぎ足しとも言われ一度止まったのにも関わらず再びノズルのレバーを握りつぎ足す行為です。絶対に危険ですのでやめて下さい。
キャップ給油又は、よそ見給油
キャップをノズルのレバーにかませると、握る手間がなくなるので自動で入れる事ができます。この間にトイレに行ったりする方がいますが、溢れたらガソリンが出っぱなしになるので非常に危険な給油方法です。
スマホを見ながらのよそ見給油は、溢れた事が気づかずに入れ続ける非常に危険な行為です。先日、お客さんがよそ見をしながら給油していて溢れた事に気づかずにおもいっきり洋服にガソリンがかかってたいへんな事になりました。
機械の故障
本来は満タン給油したら、「カチっ」と音がして自動で止まります。なぜ止まるのかというと、給油ノズルの先端に「検知口」と呼ばれる小さな穴があり、満タンになるとこの穴が塞がれて空気が吸えなくなり、ノズルの弁が閉じて給油が止まるからです。
しかし、何かの不具合でこの検知口がうまく作動せずに止まらない事が1年に1回くらいあります。
さいごに
ガソリン給油は、絶対に安心ではなく、溢れるものだと仮定して慎重に入れましょう。ガソリンを入れている間、目視で確認しなが給油していればまず溢れないですし、溢れたとしても少しの量で収まり、大事故には発展しないので、絶対に給油中は目を離さずに給油して下さいね。
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